【お知らせ】スタッフドッグ・青葉について

ARCH設立時より訓練士・村田のパートナーであり、時にはお手本となり時には誘惑として時には兄犬としてトレーニングのお手伝いをしてくれていた青葉ですが、先月2024.5/26(日)に手術をしました。
手術は無事に成功し本犬はとても元気にしているのですが、最低1ヶ月は絶対安静との事で以前より青葉を連れてのレッスンを行っているわんちゃん・飼い主様には青葉のお仕事お休みによりご迷惑ご心配をおかけしてしまいました。
トレーニングはもちろんお散歩も禁止されてしまった為、トイレ以外では終日クレートでぼんやりと過ごした1ヶ月。
先日術後初めてのレントゲン検査を行い、やや手術痕の治りが遅いもののインプラントの破損もなく経過は順調。様子を見ながら少しずつ運動再開の許可を先生からいただきました。
かなり暑い日も増えてきた為、屋外レッスンができる機会は限られてきますが、本犬の体調・体力等と相談しつつ徐々にレッスンお手伝いの復帰してもらえればと思っております。
手術直後、しっぽの付け根から腰までごっそりバリカンかけられて。手術跡は10〜15cm程でした
オレ"絶対安静"なんだって。
よくわからないけどゴロンしちゃうもんね
以下、青葉の病名と手術理由となります。
長文となりますが、興味のある飼い主様もいらっしゃるかと思いますので掲載いたします。

6歳の誕生日を迎えた5日後の5/10。元より股関節形成不全の疑いがあり、これから訪れるシニア期に適切なケアができるようにとレントゲン・CT・MRIと精密検査を行う事に。
そして発見されたのが今回手術のきっかけとなった疾患、移行脊椎症と変性性要仙椎狭窄症です。

移行脊椎症とは、脊椎の一部が本来あるべき部位のとは異なる形となってしまっている疾患で、青葉の場合は仙椎の一部が腰椎の形状をしてしまっている状態。この脊椎変性の影響で腰椎付近が不安定となり負荷がかかった結果、椎間板の脱水・周辺組織の硬化が起こり変性性要仙椎狭窄症を引き起こす結果となりました。

馬尾症候群とも呼ばれることのある変性性要仙椎狭窄症はシニア期の大型犬にはまま見られる神経狭窄症で、進行すると腰〜尾にかけての痛みや下半身の麻痺・歩行困難などの症状が現れる事があります。6歳で発症となるとやや早いような気もしますが、先生曰くジャーマン・シェパードの場合先述の移行脊椎症と変性性要仙椎狭窄症には関連性があるようで、おそらく青葉もそのパターンであろうとの事。

手術内容は3点
・硬化している周辺組織の除去
・圧迫されている馬尾神経の負担を減らす為に脊椎を削り逃げ場を作る
・脊椎の不安定な箇所にインプラントを入れ安定させる

生命危機となるような重篤な病ではない為全身麻酔をして手術をすべきかどうかとても悩みましたが、シャンプー中にへたり込んでしまうような痛みを抱えたまま活動制限をして余生を過ごすにはまだ若く心苦しく感じ手術をするという選択をしました。

進行状況によっては回復が難しいと言われる馬尾症候群ですが、青葉の場合術前も歩行問題はなく比較的早期の発見であり、執刀いただいた獣医の先生にも適切な処置・ケアをしていただいた結果、今現在も支障なく日常生活はおくれています。
馬尾神経圧迫による痛みは取り除かれたとはいえ、股関節形成不全とは変わらず付き合っていく事になりますし術後の身体への配慮は必須の中、どの程度までトレーニングやお仕事復帰ができるかは現時点では不透明です。

ライフスタイルは変化するかも知れませんが、いらぬ負担は避けつつ可能な限り充実した犬生を青葉が過ごせるように一飼い主として尽力できればと思います。
漿液(しょうえき)が溜まってぽっこり。最終的に拳大まで膨れ上がってしまいましたが、今は落ち着いています。
無事に手術跡も塞がり、抜糸も終わりました。

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